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はじめに

教授あいさつ

私たちの多細胞生物は、たった一つの受精卵が細胞の増殖を繰り返しつつ、固有の機能を獲得し、成体となります。そのような、私たちの目の前で起こっている細胞増殖と発生・分化の関係を、分子レベルから個体レベルで明らかにすることを目標に研究を進めています。

細胞が正確に二つの娘細胞に分かれること、さらに環境に応じて細胞増殖を停止し、もしくは娘細胞が母細胞とは異なる機能を持つことは、私たち生命体が持っている本質的な性質でありながら、とても「不思議」な現象です。このような現象を、生物学的な方法論を用いて一つ一つ明らかにし、「不思議」を理論的に説明していきたいと思っています。また、このような研究は、悪性腫瘍はもちろん神経変性疾患などの病態を解明する基礎となり、再生医療へヒントを与えることもできるであろうと期待しています。